本研究の目的は、選択された先進国のパネルにおいて、財政制約環境下でのエネルギー資源枯渇、気候変動、健康資源と環境クズネッツ曲線(EKC)の関係を、2000年から2013年の期間にわたって検証することである。 本研究では、ロバストな推論を行うために、パネル一般化運動量法(GMM)推定を採用した。 その結果、エネルギー資源枯渇モデルにおいて、EKC仮説の存在が確認された。すなわち、エネルギー資源枯渇と一人当たりGDPの間には逆U字型の関係があることが確認された。 気候変動モデルでは、パーフルオロカーボン(PFC)ガス排出量と粒子状物質-2.5マイクロメートル(PM2.5)排出量が一人当たりの所得とU字型の関係を持つことが確認された。 保健資源モデルでは、乳幼児死亡数および一人当たり保健支出は一人当たり所得と逆U字型の関係があり、結核の発症率と一人当たりGDPはU字型の関係があることが確認された。 その他、二酸化炭素(CO2)排出は六フッ化硫黄(SF6)排出と健康支出を増加させ、化石燃料エネルギー消費はPFCガス排出とPM2.5排出を増加させ、エネルギー需要はPM2.5排出と健康支出を増加させ、金融ダミー(D2008)はエネルギー資源枯渇、PM2.5排出、GHG排出指数、乳児死亡、国民一人当たりの健康支出を左右することがわかった
(2008 年)。