シャッタースピード、ISOと並んで、露出の3大要素のひとつです。
この後、外観の美しさについて説明しますが、まず、絞りが露出にどのような影響を与えるかを説明します。
目の瞳孔が開いたり閉じたりして網膜に当たる光の量をコントロールするように、カメラの絞りの役割は、センサーに届く光の量をコントロールすることです。
なぜ、センサーに当たる光の量をコントロールしたいのでしょうか。 これを理解するためには、撮影の適正露出に関与する2つ目の要素であるシャッタースピードについて簡単に見ておく必要があります。
シャッタースピードは、カメラのセンサーが絞りを通過した光を受ける時間に関係し、これは1/8000秒という短いものから30秒以上まであるため、動きをどのように捕らえるかも決定づけます。
露出のバランス
同様に、被写体をクリエイティブにぼかすためにシャッタースピードを速くしたい場合、露出オーバーにならないようにセンサーに到達する光を制限する必要があります。 そのためには、絞りを小さくする必要があります。
正しい露出を得るには、この二つの要素をバランスよく行う必要があるわけです。 しかし、光の条件によっては、これを実現できないこともあり、そこで登場するのがISOです。 このような場合、「Spモード」と「Mモード」を使い分けることで、より効果的な撮影が可能になります。
大口径と小口径
絞り値はF値で表され、F1.4やF2.8などの絞りは、最も大きく開いて多くの光を取り込むため「大口径」と呼ばれ、F値が大きい絞り(F11、F16など)は、最も小さく開くため(やや混乱するかもしれませんが)「小口径または絞込み」と呼ばれています。 また、写真家が小絞りを選択する際に、レンズを「絞る」と言うのを聞いたことがあるかもしれません。
少し混乱しますが、レンズには同じ開口範囲があるわけではなく、他のものより広い開口部を持つものもあれば、小さいF値のものを持つものもあります。 また、レンズが光を取り込めば取り込むほど、写真家としての柔軟性が高まり、光量が少ないときに速いシャッタースピードを使うことができたり、クリエイティブな効果が得られるからです。
開放F値はレンズに記載されています。たとえば、Nikon AF-S 85mm F1.8G の開放F値は F1.8 ですが、Canon EF 16-35mm F4L IS USM は開放F値が F4 となっています。 それは、物理学とコストに起因します。 例えば、AF-S 85mm F1.8Gの他に、ニコンはAF-S 85mm F1.4Gも生産しており、2つの光学系には他の違いもありますが、F1.4版には大きなレンズが必要で、価格はF1.8版のほぼ3倍になります。
可変絞り
ズームレンズの中には可変絞りというものがあり、ズームレンジの端と端で開放F値が異なるものがあるのです。
Fast and Slow Lenses
よく写真家がレンズを「遅い」「速い」と言うのを聞きますが、これは「速い」「遅い」です。 これはフォーカシングの速度ではなく、使用可能な最大口径のことで、最大口径がF2.8より広いレンズは「速い」と呼ばれ、それ以外は「遅い」と呼ばれます。
絞りと被写界深度
絞りは、画像の被写界深度をコントロールすることができ、写真家の重要な創造的トリックの1つです。
被写界深度について簡単に説明すると、ピントが合っている場所の前後で、まだ十分にシャープに見える範囲です。
このシャープネス領域をコントロールすれば、画像のどの部分がシャープでどの部分をボカしたりデフォーカスするかが選択できるのである。 例えば、風景写真では、このシャープネスゾーンを画像の手前から奥まで広げたいと思うでしょうし、ポートレートでは、被写界深度を劇的に浅くすることで、背景から被写体を分離し、他の邪魔になるような要素を隠せるという利点が得られます。
被写界深度には、撮影距離とレンズの焦点距離の両方が関係しますが、どの絞りを選択するかは、おそらくこの焦点域をコントロールする上で最も重要なことです。
要するに、絞りを開ければ開けるほど被写界深度は浅くなり、絞りを絞れば絞るほど被写界深度は深くなるのです。8を使用
つまり、背景をぼかしたい場合はF1.8やF2.8の速い絞りを、フレームの前から後ろまでシャープに見える画像にはF11やF16などの小さい絞りを使用したいところです。
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