肉芽腫性酒さは、軟組織の肥大と過形成および皮脂腺の線維化として外観を損なう酒さのまれで重度の形態である。 1 酒さの治療には、薬物療法と外科的治療があり、ほとんどの症例は外科的に治療される。 外科的治療法は、凍結手術から従来の切除術まで様々であるが、データが症例報告や小規模なケースシリーズに限られているため、外科的管理に関するコンセンサスガイドラインは存在しない。 2 Versajet II Hydrosurgery System (Smith-Nephew) は、高圧で脈動する洗浄システムであり、これまで鼻の酒さにのみ使用されてきたものである。 今回、鼻、頬、顎の肉芽腫性酒さの患者さんで、鼻の領域だけでなくバーサジェットIIハイドロサージェリーシステムによる治療に成功した症例を紹介します。
症例報告
75歳男性が、数年前から存在する鼻、頬、顎の重度の肉芽腫性酒さを評価して皮膚科を受診しました。 診察の結果,鼻,頬,顎の疣状,肥厚,紅斑,頚部および手部の著しい青灰色色素沈着,全身の顔面紅斑,嚢胞状および陥凹性の瘢痕が認められた(図1)。 患者はメトロニダゾールの外用で治療を受けていたが効果はなく,イソトレチノインで症状が悪化した。 また,ミノサイクリンを服用していたが,青灰色色素沈着の原因であることが懸念されたため,当院で服用を中止した。 形成外科を紹介され,接線切除術を勧められた。 フラクショナルアブレイティブレーザー治療も検討されたが,患者がより早い結果を望んだため延期された。
図1. AとB、鼻、頬、および顎の重度の植物性酒さ、ならびに鞏膜の全身酒さと色素沈着。
患者は、顎、両頬および鼻の植物性領域の接線切除を、Versajet II Hydrosurgery Systemで好ましい輪郭が認められるまで受けた。 1ヶ月後のフォローアップでは、患者は鼻、頬、および顎の優れた輪郭を持っていた(図2)
図2. A-C、鼻、頬、顎の植物性皮膚の接線切除後の顔の輪郭の顕著な改善(図2)。