この研究の目的は、レーズンのグリセミック指数(GI)とインスリン指数(II)を求め、これらの値が異なる集団で同様であるかどうかを評価することであった。 研究対象者は、健康な座りがちな人(S; 年齢 25.7 ± 1.3 歳、BMI = 23.3 ± 1.7 kg/m2)10名、有酸素トレーニングを受けた成人(A; 年齢 23.1 ± 1.0 歳、BMI = 24.1 ± 0.3 kg/m2)11 名、糖尿病前の成人(P; 年齢 50.0 ± 2.6 歳、BMI = 32.6 ± 1.9 kg/m2)10 名であった。 レーズンおよびグルコース溶液(基準食品)から50 gの炭水化物を2回に分けて摂取させた。 ベースラインと食後15、30、45、60、90、120分(P群では150、180分)に毛細管指尖採血で血清グルコースとインスリン濃度を測定した。 レーズンのGI値は,S群(49.4±7.4)およびP群(49.6±4.8)で低値(GI値,≦55),A群(62.3±10.5)で中値(GI値,55-69)だったが,対象群間に差はなかった(P = 0.437). レーズンのII値は,S群,A群,P群でそれぞれ47.3±9.4,51.9±6.5,54.4±8.9であった. 平均して,A群はS群およびP群と比較して,炭水化物1gあたり2〜2.5倍少ないインスリンを分泌した(P < .05)。 このように、レーズンは低〜中程度のGI食品であり、それに応じてIIも低くなっている。 A群では他の群に比べインスリン反応が低いことから、インスリン感受性の向上が示唆された
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