中和のしくみ
この説明では、水中での酸塩基反応について述べています。 (他の溶媒では少し違った働きをしますが、もっと高度な化学を勉強するまではあまり考える必要はないでしょう)。 酸とは、水に溶けるとH+イオンを生成する電解質(強酸性または弱酸性)です。 水素イオンはプロトンとも呼ばれますが、これは水素原子核が単なるプロトンであるためです(より重い同位体でない限り、これは稀です)。 酸はプロトンを与えるという意味で「プロトン供与体」と呼ばれることがありますが、これはあまり良い言葉ではありません。なぜなら、プロトンは溶質によって落とされるのではなく、溶媒によって引き離されるからです。 強酸の例としては、HClやH2SO4があり、塩酸や硫酸と呼ばれています。 しかし、硫酸は硫酸イオンと結合しているプロトンが2つあり、1つしか完全に外れないので(ここで取り上げた弱電解質と同じ)、硫酸の溶液には、水素イオン、重硫酸イオン、硫酸イオンが存在することになります。 沈殿反応の場合と同じように、塩基を加えると、両方のプロトンが完全に外れて塩基と反応することもあります。 酸は、酸性のプロトンがいくつあるかによって、一プロトン性、二プロトン性などと呼ばれます。 塩酸、酢酸(食酢、CH3COOH)、硝酸(HNO3)は一価の酸である。 (
塩基は、水溶液に溶かすと水酸化物イオンが発生する電解質(強または弱)である。 これは、NaOHのような水酸化物塩であるためか、水から水素イオンを取り、水酸化物を残すためである可能性があります。 この良い例が、ハウスクリーニング製品に使われることのあるアンモニア(NH3)です。 アンモニアは水と反応して水酸化アンモニウムになる(ただし、反応するのはアンモニアの1%程度):
一般に、塩基は水素イオンと反応する。 中和はこうして起こる。 酸は水素イオンを、塩基は水酸化物イオンを生成する。 これが反応して水になる。 酸から出た陰イオンと陽イオンが残るので、水を蒸発させれば塩になります。 一般的な反応は次のようになります。
このように、酸を酸性にする水素イオンが消費され、塩基を酸性にする水酸化物も消費されて、酸と塩基のモルが等しければ、中性の水と塩だけが残ります。 (実は、酸や塩基が弱いと、これより少し複雑になります。 両方が強い場合、モル数が等しくなって初めて溶液が中性になります)
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