Abstract
3 Lesch-Nyhan 患者の末梢 T 細胞を採取した. 3人の健常者、およびレッシュ・ナイハン症候群ではないがヒポキサンチン・グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)欠損の3兄弟(いわゆる部分欠損)の解析が行われた。 これらの兄弟は溶血液にもT細胞抽出液にも通常のラジオエンザイムアッセイで検出できるレベルのHGPRT活性を有していなかったが、この酵素欠損はLesch-Nyhan症候群の典型的な神経症状を引き起こさないことが判明した。 この兄弟のT細胞は正常なT細胞に比べて少なくとも10倍は6-チオグアニンに対する抵抗性があったが、3人のレッシュ・ナイハン患者のT細胞に比べて30倍以上抵抗性が低く、この兄弟とレッシュ・ナイハン患者の間には酵素欠損の重症度に明らかな差があることが示された。 これらのデータは,サルベージ酵素に毒性が依存するプリンアナログを含む培地でのT細胞の長期培養が,生細胞の酵素欠損の重症度を評価するのに有用であることを示している
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